2013年 7月 27日
おすすめの本です
こんばんは。エディターの田村です。
先週は、また順番をすっ飛ばしてしまい申し訳ありませんでした。
お知らせをしようと思っていたことがあったのに…。
気を取り直して。
7月16日に、こんな本が発売されました。(写真右)
』 文化出版局刊
¥1,400 A4変形判 116ページ ISBN978-4-579-07336-8
一番最近、編集担当をさせていただいた本です。
女性誌『ミセス』に2006年~2010年にかけて掲載されたシリーズ企画
「台所力」をまとめた一冊で、
料理本というカテゴリーを超えて、「食」と「いのち」を真摯に見つめ、
今の日本に生きる私たちが改めて心に留めておきたい「力」=「台所力」のことを、
様々な方面から考察しています。
各章の冒頭のエッセイまたは語りは、料理研究家・随筆家の辰巳芳子さん。
そのあとに続く、豪華な顔ぶれの先生方のお料理もとても魅力的です。
掲載時にすでに完成されたスタイルをもっていた企画なので、
私のすべきことは、このメッセージを本の形に直すだけだ、と肝に銘じて編集しました。
当時の担当編集者の方の思いや熱意も、そのまま生かす形で。
左側の本『あなたのために いのちを支えるスープ
』は、
辰巳芳子さんの2002年のご著書です。2011年11月の時点で、第55刷。
スープの本なのに、ハードカバーの表紙を飾るのは、
バウハウス美術館所蔵の芸術作品(理由はまえがきに書いてあります)。
かっこいいですね。
この本を担当されたデザイナーの方に、『台所力』もデザインしていただきました。
本の中に、
「病を得て、もう助からないかもしれないという方のために
心を傾けてスープを作ると、そのスープにお供して、
作った人のいのちが病床の方の細胞のすみずみにいきわたる。
それがおいしいスープを差し上げたい理由だ」
という趣旨の言葉があります。
食べることは、命と直結している、
そのことに改めて思い至るページがいくつもあります。
編集を通じ、とても良い経験をさせていただきました。
『台所力』、ぜひ読んでみてください。
(田村)