2014年 8月 23日
白い本、オーダーメイドの本
こんばんは。エディターの田村です。
連日の猛烈な暑さが少し和らいだこの週末、
なんとなく「夏の終わり」の風情になってきましたね。
写真の白い本の数々は、
この秋の発売に向けて現在制作中の本たちの用紙見本。
「束(つか)見本」とか「白ダミー見本」などと呼ばれ、
仕様の確認のために、本番と同じ紙とサイズで
印刷会社に前もって作ってもらうものです。
お客様に、手触りとか持った感じ、
開いた感じのバランスなどを見ていただきます。
これってたぶん、オーダーキッチンのプランニングの際の
設計の段階に少し似ているんだろうな。
この「箱」に、撮影した写真や取材した文章(=素材)をデザインして
完成品に仕上げていくわけです。
今、ほぼ同時進行している本は3冊。
そのうちの1冊は大きな判型で、写真は基本的に1ページに1点のみ。
とても素敵な紙で見返しを作ります。
もう1冊はケース付きのハードカバーで
こちらは手にしていただいてから何十年も使い込んでいただく本。
最後の1冊は小さめの横長の判型で、
内容からはちょっと想像のできないようなビジュアルになります。
どれも、あまり市場には多くない、ちょっと贅沢な仕様の本ばかりです。
ご相談くださったお客様が、とてもこだわりのある方ばかりなのも
ちょっとオーダーキッチンのお客様に近いところがあるような気がします。
いやー、考えれば考えるほど、
この3冊、オーダーキッチンに似ているような気がしてきました。
いつの間にか、自分の本づくりの仕事も
オーダーメイド的なものが多くなってきていることに
改めて気づいて、ちょっとおもしろいなと思ったのでした。
(田村)