2011年 11月 08日

機会

カテゴリー 日々のこと

こんにちは。
カメラマンの原野です。

先週ある雑誌の取材で、とある高等学校の体操部を撮影する機会をいただきました。

本当に「機会」でして、もともとある大御所カメラマンが撮影する予定だったのですが、
体調不良の為、急遽僕にまわってきたのでした。
しかも表紙の撮影。
チャンスだけど、周りから完全に比較される案件でした。

部員さんは15名程度。
緊張しながら専用体育館に入り、とにかく「絵」を探します。

ゆか、あん馬、跳馬、平行棒など、素人には迫力があるものが沢山ありますが、
背景としては少し物足りなさを感じました。

最終的に高さがあり、構造的にも面白い吊り輪を選び、
人の配置をイメージしながらせっせとライティング組んでいきます。

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その間も彼らの視線を感じるのですが、
ずっとどうやって「伝えよう」か考えていました。

中途半端な年齢の僕が、ただニコニコしているだけでは、
絶対思うようにならないと感じていました。

全ての準備が整い、じゃあ撮りましょうという時、
まず体育館に響き渡る大きな声で呼びかけることから始めました。

カメラを置いて話かけます。
「卒業アルバムのような写真を撮るつもりはない」
「チームを表す写真を撮りたい」
「ひとりひとりの個性を見たい」

そして、正直に
「実はまだ最終的なイメージが固まっていない」
「だからそれを捜しながら撮りたいんだ」

丁度そんなとき、一年生が黄色いブロックを運んでいるのが見えました。
ひとつにつき3人は座れる大きさです。

「これだっ!」とおもい、
ふたつを構図の両脇に曖昧に置いてもらいました。

そこにキャプテンや3年生など中心人物に座ってもらい、
徐々に「型」にしていきます。
こうかな?ああかな?とりあえずは全員に入ってもらいテストを切るのですが、
何か物足りません。。

背中合わせで立つ人、腕を組む人、
「エグザイルのジャケットは皆違うポーズしてるんだよ!」
と自身見たこともないものですが(笑)、
眼鏡を曇らせながら身振り手振りやっていると、
熱意が伝わったのか、皆が協力し始めてくれます。

吊り輪を支えるワイヤーにぶら下がってくれる人。
3人しか乗れない所に、5人が乗ってくれて、結果的にはそれが動きになったこと。
つまんなそうに座っていた彼がおもむろにストレッチを始めて、それがポーズになったこと。

最後にキャプテンが駆け寄ってきて
「写真、もらえませんか?」って言ってきてくれました。
高校生の彼からもらった最高の褒め言葉です。

発刊前なので、写真は掲載できませんが、
本当にいい「機会」をいただきました。

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