2012年 3月 10日
3月に思うこと
おはようございます。エディターの田村です。
この週末は、誰もが1年前のことについて
あれこれ思いをめぐらせていることかと思います。
昨年の3月、私たちHOME KITCHENS
チームは
撮影もまだまだ序盤で、
本当に一冊の本の形になるのか?
ウェブサイトを開きたいけど、どんな形にすればいいのか?
などなど、手探り状態で進んでいるところでした。
そして当時、ちょうど別のインテリアブック
(『お気に入りの色と暮らす Living with COLORS』
主婦の友社刊)
を一冊書いているところだった私は、
あの3月のショック状態にあったとき
「家族を亡くしたり、家を失ったりした人がたくさんいるのに
好きなインテリアで暮らすことの幸せ、なんて書いていていいのか?」
と、しばらくの間、考え込んでしまったりしました。
でも、やっぱり思ったのです。
当たり前だと思っていたことが、実はひとつも当たり前ではなかったこと。
毎日こうしていることが当たり前ではないからこそ、
今楽しむことを許されていることを
まじめに真剣に、心をこめて楽しむことも
今、私たちにできる、とても大切なことのひとつなのではないかと。
夢中ですべてのページを書き終わった後、
あとがきに、そんなことを書いたことを覚えています。
震災からちょうど1ヶ月後に
また別の仕事で、イギリス湖水地方に取材に行ったのですが、
その際に現地のの人々から、あたたかな善意をいただき
貴重な体験をしたことも忘れられません。
(長い話なので、よろしければ当時書いた、コチラ
をご覧ください)
このことからも、その後HOME KITCHENSをつくっていくうえで
大きな影響を受けた気がします。
インテリアや暮らしの楽しさを伝える仕事を、これからもずっと続けていきたいと
改めて強く思いました。
のページを全部書き上げたとき、
一番最後のページには、
登場してくれたご家族の笑顔の写真を並べたいなと思いました。
食とキッチンを囲む、確かな幸せの一瞬を切り取った
2011年の記録になると思ったので。
111ページの、笑顔の写真に丸く囲まれたスペースに添えた
とても短いメッセージは、祈りにも似た思いでした。
あとがきには、やっぱりその時の強い思いと
一番伝えたい肉声みたいなものが出るんですね。
お客様が、2月にこんな感想(→☆
)を書いてくださっていたことを
田原さんから聞いたとき、
ああ、こんなにしっかり受け取ってくださった人がいるんだ、
伝わっていて、本当にうれしいなと思いました。
6月にウェブサイトをスタートし、9月に撮影が完了、
12月にやっと本が完成、そしてまためぐってきた3月。
伝えたいことは、とてもシンプルなことだった。
そんなことを思い出している、ウィークエンドです。
(田村)
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